ご、ぶ、さ、た…しております。
100記事を超えて、

妙な達成感でもあったのか


燃え尽き症候群なのか


随分と更新が滞っておりました。
その間に時は移り変わったのに、いまだに森友学園問題は終わってないし、眞子様はご婚約でなんだかめでたいし、ブログ主は日々の慌ただしさにかまけてブログ書いてないし。

ま、いざ書き始めるとまた調子よく更新できると思うのですが…書いてない間にもネタは仕入れてますので。笑

さて、いつもの前フリもこの辺にして、さっそく作品紹介へ。
再スタートは目覚めを促すかのような迫力のドラムサウンドを体感できる選盤を。

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ジョージ大塚「PAGE 2」
レーベル:Takt(タクト)
リリース:1968年

〈レコーディングメンバー〉
ジョージ大塚(ドラムス)
市川秀男(ピアノ)
寺川正興(ベース)

日本ジャズ界の二大ジョージ、と言えばどちらもドラマーですがジョージ川口氏と今回紹介の

ジョージ大塚氏

でしょう。
50年代からキャリアをスタートさせ、渡辺貞夫のコージーカルテットや松本英彦カルテットを経て、60年代中盤からリーダーとして現在に至るまで日本ジャズシーンを牽引してきた、まさに生きる伝説。
日本ではいち早くトニー・ウィリアムスの技術を取り入れ、またロイ・ヘインズやジャック・ディジョネットなど海外のミュージシャンとも親交を重ねて日本ジャズシーンの発展に寄与してきた功績の大きさは計り知れません。

そのジョージ大塚氏の数ある作品でも代表作の一つとしてよく紹介されるのが今回の作品。


〈収録曲〉
1.Hot Cha
2.On Green Dolphin Street
3.I Fall in Love Easily
4.Blues by Five
5.Lament
6.On Time Machine(Live)

ジョージ大塚氏が当時新進気鋭のピアニストとして才気をみなぎらせていた市川秀男氏と後にジャズシーンだけでなくスタジオミュージシャンとしても日本の音楽界に多大な足跡を残したベーシスト、寺川正興氏を迎えたトリオ。

一作目の「PAGE 1」からして当時のジャズシーンに強烈なインパクトを残したのですが今作もそれからわずか一年も経たないうちにリリースされ、前作を上回る高評価を得たのでした。

剛健なスティックさばきが音からひしひしと感じる"Hot Cha"から、ジョージ大塚氏のドラムがサウンドを力強くリードします。
テーマに入る前、緊迫した雰囲気を三者が醸し出し、市川氏がテーマを弾き始めた瞬間に勢いよくそこから解放される快感がたまらない"On Green〜"は60年代中盤のマイルスクインテットのリズムセクションを彷彿とさせます。
ジョージ大塚氏のドラムもスピーディーに目まぐるしくリズムチェンジし、曲にダイナミクスを付与していきます。

"I Fall〜"や"Lament"では市川氏のピアノプレイが際立ちます。
叙情性に流されず、緊張感を持って紡がれるフレーズの奥深さ。

どうしてもジョージ大塚氏のドラムに耳が行きがちですが、寺川氏の全編に渡るベースプレイも非常にハイセンスです。
ジョージ大塚氏の様々な引き出しに瞬時に対応し、市川氏のピアノも堅実にサポート。

それぞれの楽器がバランスよくお互いを高め合う。


ピアノトリオの理想形の一つを体現したジョージ大塚氏の代表作は今もなお新鮮な響きを保っています。


ジョージ大塚トリオ
2014-04-23