寒波到来。

東京では近年稀にみる大雪。
ブログ読者の方の事故、災害被害の無いように祈るばかりでございます。


こうも寒いと外に出るのも億劫、仕事や学校に行く朝も帰りも辛い事…
でも行かねばならぬのです、日本人はマジメだよ、ホント。

大雪、災害のある危険が感じられる場合は日本国中、休みにしちゃいけないのかっ!
そうボヤくけど、けっこう何かとストップしちゃって結局困るのは自分だったり…

あれれ、堂々巡りになって結論が出ないぞ、これは!←いつもの事

もうこうなったら、

寒さを吹き飛ばす

強力な作品を選盤いたしましょう。

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本田珠也トリオ「Second Country」
レーベル:ANTURTLE
リリース:2017年

〈レコーディングメンバー〉
本田珠也(ドラムス)
守谷美由貴(アルトサックス、8曲目のみテナーサックス)
須川崇志(ベース)
峰厚介(テナーサックス 5曲目にゲスト参加)


菊地雅章さん、ケイ・アカギさんというワールドワイドなピアニストとの共演や自己のバンド、また近年では箏の八木美知依さんとのデュオ「道場」など、幅広く旺盛な活動を続けるドラマー、

本田珠也さん

本田さんが定期的に活動を続けるサックストリオでのアルバムが昨夏リリースされました。

同メンバーでのライブ演奏↑

〈収録曲〉
1.Harvest Moon
2.M's Dilenmma
3.むかしむかし
4.Key Man
5.宮古高校校歌
6.Mad House
7.Awakening
8.Second Country
9.Samba de Orfeu
10.This Love of Mine

再生と同時にダイナミックなスティックさばきが耳に入ってくる。
ライブ感のある生々しい音、いや、

ジャズの音

がスコーンと体内に染みていく。
地の底から湧き上がる活力に満ちたドラミング、地底奥深くまで根を生やす須川さんのベースの音の導線が聴覚から視覚にまで伝わってくるかのごとき迫力。
一心不乱にその地の上にサックスの大樹がそびえ立つ。

“M's 〜”でも三者の音が均衡に衝突する、その力が満ちた演奏をもっと欲しがっている事に気付くのはあっという間でした。

このアルバムを語る上で外せない(全曲外せないのだが)のは、“宮古高校校歌”、そして表題曲“Second〜”でしょう。
前者は本田さんの祖父が作曲したという実在の校歌でこの曲には本田さんの父、日本ジャズ史上屈指のピアニスト、

本田竹広さん

の盟友であるサックス奏者、

峰厚介さん

がゲスト参加し、守谷さんと激しくぶつかり合います。

後者は竹広さんの名作“浄土”に収録のナンバーをじっくりと。
この曲では守谷さんはテナーサックスでの演奏ですがこれがまたまたよく歌い、気持ち良い事この上ない。
珠也さんの粘りっ気のあるグルーヴがクセになります。

ブログ主としては“Samba〜”には思わず日本のジャズ好きとしてはニンマリしてしまうテイク。いやこれはガッツポーズだ。


珠也さんのライナーからお言葉を拝借するが、このアルバム全編にわたって

叙情が満ち満ちている

規格外のスケールと共に巻き起こる一大叙事詩に、さぁ貴方ものめり込みましょう。

セカンドカントリー
本田珠也
2017-08-23