ジャズ馬鹿選盤日記

ジャズ馬鹿男の気まぐれ選盤をお楽しみください。 何気ない日常と共にジャズを。

タグ:夏

お盆休み。

ひと段落したい所ですが、実家帰省などで
結局忙しいなぁと年々感じます。
とは言いつつ、音楽や本、映画などエンタメ、芸術に
触れる事ができるのもこの時期。

そんな時間にじっくり聴き込める巧みの技が光る作品を選盤!

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ウィリー・ジョーンズ III 「My Point Is…」
レーベル:WJ3 Records
リリース:2017年

〈レコーディングメンバー〉
ウィリー・ジョーンズ III (ドラムス)
エディ・ヘンダーソン(トランペット)
ラルフ・ムーア(テナーサックス)
エリック・リード(ピアノ)
バスター・ウィリアムス(ベース)



ロイ・ハーグローヴやシダー・ウォルトンなどの共演で知られる、
正統派、という言葉が似合うドラマー、

ウィリー・ジョーンズ  III

自身のレーベル、「WJ3 Reccords」を立ち上げ、リーダー作はもちろん、
他のアーティストのリリースも手がけています。
マックス・ローチトリビュートのライブ盤もありましたね~。

今回は大ベテラン、エディ・ヘンダーソンとバスター・ウィリアムス、
ウィリーと共演の多いエリック・リード、そしてブログ主として惹かれたのは

ラルフ・ムーア

の参加でございます!!
80年代~90年代中頃にかけてCRIS CROSSなどでリーダー作をリリース、
またサイドメンでも多く録音に参加していましたが、今やすっかりベテラン。
なんだか久々に名前を見たような…


↑ウィリー・ジョーンズ III クインテット(今回のアルバムとはエディ以外メンバー違います)

<収録曲>
1.Manhattan Melodies
2.The Wind of An Immortal Soul
3.Christina
4.My Point Is
5.The Maze
6.Early Morning
7.Peace
8.Blues For Dat Taz



1曲目の“Manhattan~”。ピアノのエリックの作曲。
鋭いシンバルの響き、うーん、もうこれ聴いただけでウィリーの並々ならぬ腕前が
伝わってくるもんですよ。真っ当至極なハードバップ。
3曲目のウィリー作の“Christina”はエリックをフィーチャーしたバラード曲。
渋い音色で吹き上げるエディーもいいもんです。
ハービー・ハンコック作の“The Maze”はバスターのベースがリードし、
それぞれがレイドバックしたソロを披露する好テイク。

そしてそして、ラルフ・ムーアの魅力溢れるホレス・シルヴァーの名バラード、“Peace”!
丁寧にメロディを吹き上げるラルフ。音色、ソロの内容、やはりこの方は上手い、というより旨いなぁ。

モードを通過したハードバップとでも言いましょうか、丁寧に作られた職人達の技を
楽しめる盤だと思います。

My Point Is
Willie Jones Iii
Wj3 Records
2017-10-20



 しかし暑いですね。

こうも毎日毎日暑いと弱ってしまいます。
そういう時はついついコンビニなどでアイスを買ってしまいます。

ガ○リガ○くん

とか、

スー○ーカッ○

とか、

夏だけに

スイカ○○

とか食べたくなります。
字面を入力していく中で買いに行きたくなりそう。笑

そんなこんなでアイスを食べ、ドリンクをガブガブ飲むとお腹の調子が…

でも体は水分を欲しているし…
やっぱり供給しないと!

でもあんまり食べすぎると、やっぱり太るよなぁ、

でも…


もうこの辺でやめときます。笑

とりあえず冷房の効いた部屋でジャズを聴いて涼を求める事にしましょう。
さてそれでは今回の選盤!


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エミリー・レムラー「Firefly」
レーベル・Concord(コンコード)
リリース:1981年

〈レコーディングメンバー〉
エミリー・レムラー(ギター)
ハンク・ジョーンズ(ピアノ)
ボブ・メイズ(ベース)
ジェイク・ハナ(ドラムス)

1990年に32歳という若さで惜しくも亡くなったジャズギタリスト、


エミリー・レムラー


テクニックは勿論、類稀なジャズに対するセンスの良さで将来を嘱望された逸材でした。
それだけに早逝が悔やまれますが、短い活動期間の中で素晴らしい作品をリリース、
その才能を後世に残しています。本作は彼女のデビュー作。


↑彼女の演奏動画をどうぞ

〈収録曲〉
1.Strollin'
2.Look to The Sky
3.Perk's Blues
4.The Firefly
5.Movin' Along
6.A Taste of Honey
7.Inception
8.In A Sentimental Mood

ホレス・シルヴァー作の"Strollin'"をほのぼのとリラックスしたムードで披露する1曲目で掴みはオッケー。
ハンク・ジョーンズのソフトなタッチに耳を惹かれます。
この人の弾くフレーズ、

無駄がないんです。

エミリーの繰り出す音にそっと寄り添い、音の説得力を増すと言いましょうか、相性抜群。 
続く"Look to The Sky"においてもそのコラボーレーションの妙に聴き惚れてしまいます。

エミリー作の表題作"The Firefly"ではアップテンポなのにサラリと聴かせる余裕が格好良い!
ややもすると汗の滲みそうな(それはそれでいいんですが)ナンバーも
この面々によれば朝飯前。

"Inception"でテンションを上げて、ラストに"In A Sentimental Mood"で締めくくるアルバム構成も見事。

エミリーのギターはウェス・モンゴメリーやパット・マルティーノの影響を感じさせますが、その上でオリジナリティの創出を試みていますが、その試みは既にデビュー作で


成功している


と言えるでしょう。
次々に繰り出されるフレーズアイデア、それを具現化するテクニック、聴くたびにその実力の高さを感じます。

先述のハンク・ジョーンズ、そしてボブ・メイズとジェイク・ハナによる、どの音も柔らかく受け止める自然体のリズムセクションのサポートも聴き逃せません。

ギター好きの方、聴き逃してませんよね!?笑

Emily Remler
1992-08-01


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