危うくこのブログの存在をブログ主本人が忘れかけていました。笑

いや、


笑えない、笑えない。

来るブログ復活の日に備えて、また色々ネタを仕込みましたのでお楽しみに。
何気に日々アクセスはあるようですし、見てもらっている方のためにも…


て何だか今話題のあの人のブログのようですね…

こちらはいたって純粋なジャズの作品紹介アルバムですのでご安心を。笑


そろそろ本題、今宵の選盤。
今年は本当にブログ主の好きなミュージシャンの方の作品がリリースラッシュ。
その中でも特に今回の作品は紹介せねばいけません。

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岩佐康彦「LIKE SOMEONE IN LOVE」
レーベル:TIMEMACHINE RECORD
リリース:2017年

<レコーディングメンバー>
岩佐康彦(ピアノ)
荒玉哲郎(ベース)
Taro Okamoto(ドラムス)

関西のジャズシーンを長く牽引、現在も第一線で活躍するピアニスト、

岩佐康彦さん

バド・パウエルの流れを汲み、バップの美学が凝縮されたそのピアノプレイは
多くのジャズファンの心を掴み(ブログ主もそのうちの一人。笑)
巨匠
との愛称も定着しています。
近年はピーター・ワシントンやケニー・ワシントンとの共演なども行い、
益々その評価を高めています。

豊富なキャリアを誇るのに反して今までリーダー作がなかったのですが、
今年ついにリリースされたのは岩佐さんの魅力を120%届けるのにふさわしいライブ録音!!
芦屋の老舗ジャズライブレストラン「Left Alone」での収録。
「金田式バランス電流伝送DC録音システム」によるこだわりのサウンドだそうで、
オーディオファンの方も要注目。


<収録曲>
1.Blue Monk
2.Like Someone in Love
3. But not for Me


ベースには長年共演を重ねる、関西ジャズシーン最高峰べーシストの一人、
荒玉哲郎さん。
ドラムスは1975年に渡米以降、デューク・ジョーダンやハンク・ジョーンズなど 数多くのレジェンドのリズムを支えてきたTaro Okamoto氏を迎えています。

音が鳴った瞬間、三者の音の交錯がスムーズに耳に入ってくる"Blue Monk"からスタートする。
粒立ちの良いピアノ、とは

こういうピアノの事を言うのでしょう

滑らかに鍵盤を駆け巡る中で紡がれていく音の羅列。
かゆい所に手が届くように気持ち良い。
バップピアノ、というよりもジャズピアノそのものの基本的な気持ち良さを体感できることでしょう。

続くアルバム表題曲"Like Someone~"の冒頭のピアノにジャズの気高き矜持を感じるのは必然。
原曲の持つ美しい部分を保ちながら、それをより高みに昇華させていくトリオの
一体感がたまりません。
中盤の荒玉さんのメロディアスなベースソロも大きな聴き所。

瑞々しいクリアな音を聴くだけで気持ちが高揚してくる"But Not~"では
その高揚に応えてくれるかのように演奏も徐々に熱を帯びていきます。
渋いドラミングで支えてきたTaroさんもこの曲に関しては特にアグレッシブに
煽りますが、それが功を奏しています。

華麗で熱く、本流を往く

岩佐さんのジャズピアノの魅力が本作によって 全国隅々にまで伝わることを祈るばかりです。


岩佐康彦
タイムマシンレコード
2017-07-12